9月12日(木)第10回復職支援研修を開催しました。

午前「医療的ケア児の看護」、午後「フットケア」:

「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」は令和3年6月18日に公布され、令和3年9月18日から施行されました。午前は、奈良県立明日香養護学校から2名(教諭と看護師)を講師に招き、講義をしていただきました。
教諭は、特別支援学校教員の仕事、肢体不自由の子どもたちの授業の様子について、看護師は、学内の医療的ケアについて話されました。医療的ケアを実施する上で看護スタッフが特に気をつけていることは、①保護者との信頼関係を図ること②ケアでは保護者のやり方や注意していることに沿って行うこと③判断に迷ったら複数で相談すること等です。受講生は「医療的ケア児の生活や学校などの様子、看護の仕事のイメージができた。」「医療的ケア児の研修はなかなか無いため、貴重な時間でした。」「他の小児や成人との違いなど、重症心身障がい児をあまり知らない人にももっと知っていただきたいと思います。」「病院などで入院している間だけではなく、ずっと続く生活なのだから、ご家族の方の大変さも強く感じました。そこで学校や看護師の役割はとても重要だなと感じました。」等の感想をいただきました。
医療的ケア児に関わる求人募集が出ても、なかなか応募がありません。この講義を継続することで、理解を深めていただけたらと思います。

午後は、ましたに内科クリニックから糖尿病看護認定看護師を講師に招き、足の構造と機能・糖尿病におけるフットケアの講義をしていただきました。実技は、二人ペアになり、打腱器や音叉を用いて末梢神経障害をチェックする感覚検査を体験し、足首や足先は上肢と比べて感覚が鈍いことを再確認しました。
講師は「感染予防のため、何度も手洗いをします。しかし足は頻回に洗いません。そのため、病名に関係なく全ての患者さんに自身の足をしっかり看ることが大事であることを伝えてほしいです。」と強調されました。受講生は「患者さんに自分の足を看てもらう働きかけが大切と学べて、研修に参加して良かったです。」「フットケアの実際を学習できる機会が少なく、爪切りの技術や物品の選び方など様々なことを学べました。」「フットケアを看護師として施術することに興味がわきました。」等の感想をいただきました。
受講生は熱心に受講され、今後の看護の現場で役立てていただきたいと思います。(奈良県ナースセンター)