令和5年度第17回復職支援研修を開催しました。

午前は、大和高田市立病院から摂食嚥下障害認定看護師を講師に招き、嚥下のメカニズム・摂食嚥下障害・誤嚥性肺炎・嚥下機能の評価(スクリーニングテストなど)・口腔ケア・安全な食事介助などについて講義をしていただきました。また、咀嚼・嚥下については、造影検査の動画を視聴し、持参した柿の種を摂取しながら咀嚼と嚥下を自身で体験しました。受講者からは「嚥下や食事介助などについて深く考えたことがなかったのですが、栄養の大切さ、食事介助の方法、誤嚥の原因、機序について詳しく教えていただき、今後再就職した時には誤嚥性肺炎の予防に努められそうです。」「食事を食べない人も口腔ケアをなんとなくしていたので、具体的な理由が知れて良かったです。」「疑問点について明確になったことがあり、 大変有意義な研修となりました。」などの感想をいただきました。
午後は、奈良県歯科医師会から歯科医師・歯科衛生士を講師に招き、オーラルフレイル・口腔ケアの重要性・認知症との関連・周術期口腔機能管理・口腔ケアの手順について講義をしていただきました。また、モデル人形を使って、義歯の取り外し、口腔ケアを体験しました。受講者からは「義歯の取り外し、はめ方を初めて実施し、患者さんが痛みを感じる事なく実施する事の難しさがよく分かりました。」「解剖や生理学の復習、口腔ケアの大切さ、判定方法、用語、用具使い方等、見よう見まねでやっており、知らない事ばかりでした。高齢者だけでなく手術前も大事とは思いませんでした。実技ができてコツや注意点を学べて良かったです。」などの感想をいただきました。
講義を通して、「8020」に加えて「9028」を目指して、食事を一生自分の歯で食べられるケアが大切だと思う研修となりました。(奈良県ナースセンター)