令和5年度第13回復職支援研修を開催しました。

午前は、奈良医療センターより講師を招き、エンゼルケアの意義と目的、ご遺体の変化、家族への介入方法について講義をしていただきました。受講者は「頭皮マッサージやクレンジングマッサージ等は経験がなかったのですが、必要性がよくわかりました。また乾燥対策やエンゼルメイクの大切さも実感しました。」「先生の気をつけていることや、尊厳を払った対応の経験談は他では聴けないので勉強になりました。」「勤務していた病院では、合掌バンドを使って合掌していましたが、ご遺体が自宅や葬儀場に到着してからの変化を予想した上で、生前の患者様の状態に近付けることができるようケアすることの大切さを再認識しました。」などの感想をいただきました。エンゼルケアの手技は変化していますが、ご遺体に向き合う気持ちは変わらず、最後まで人として大切にケアをするという、とても大切なことを学ぶことができました。
午後は、天理よろづ相談所病院より講師を招き、看取りとは、看取り期の看護、症状コントロール、家族看護、看護師自身のグリーフケアについて講義をしていただき、グループで事例検討をしました。受講者からは「看取り看護は患者様だけでなく、家族ケアの大切さを学びました。」「グループワークでは、過去の体験を振り返りながら、自分だったらどう思うか、どうするかを深く考える、いい機会になりました。」「基本的な知識や、具体的な声掛け方法がとても勉強になりました。」「患者様の最も近くに居る存在して、患者様や家族の思いを大切にしつつ、その人らしい最期を迎えることができるように援助する大切さを感じました。」などの感想をいただきました。
エンゼルケアや看取りケアという難しいテーマでしたが、受講生は受講するだけでなく、講師の体験談や事例検討を通して自身を振り返り、今後の看護に活かせたいと感じることができる研修となりました。(奈良県ナースセンター)