令和4年度 第12回「復職支援研修」を実施しました。

がんと告知されると、「なぜ自分が?」と悲観しますが、更にがんの再発を告知されると、「これだけ治療を頑張ったけどもう無理なのか?」と苦しみが大きくなります。午前は、中井記念病院よりがん化学療法認定看護師を招き「がん看護」というテーマで、がん薬物療法と看護について講義をしていただきました。講師は「がん薬物療法を行う際は、確実に・安全に・安楽にすることが重要です。」と話されました。 受講者は、「命がけで治療される患者様の「確実」「安全」「安楽に」に対して、再度考えさせられる機会になりました。患者様の安全だけでなく、医療者も暴露しないように安全でなればならないことに驚き、チームワークが大切だと感じた。」などの感想を述べられました。
午後は、天理よろづ相談所より緩和ケア認定看護師を招き「緩和ケア」の講義をしていただきました。がん患者様に多い苦痛症状(疼痛・呼吸困難・嘔気嘔吐・食欲不振)のメカニズム、治療(NSAIDs・オピオイド・レスキュー薬の投与)、ケアを細かく講義されました。講師は「相手の苦しみに意識を向け、援助的コミュニケーションで対応すること。苦しい人の語りに寄り添うことが大切です。」と話されました。受講者は「自身が正しい知識を持ち、患者様をサポートできるようになりたい。症例を通して具体的な状況やアセスメント、治療、ケア、看護師としての関わりをイメージすることができて良かった。」などの感想を述べられました。
苦しみとは、希望と現実の開きが大きいほど苦しみも大きくなります。死を前にした人に、看護職として何ができるのかを学ぶ機会となりました。(奈良県ナースセンター)

9月30日様子1