11月7日(木)第16回復職支援研修を開催しました。

午前「災害看護とトリアージ」in 奈良県立医科大学スキルスラボ、午後「看取り看護」
午前は、天理よろづ相談所病院よりクリティカルケア認定看護師を講師に招き、災害看護とトリアージについて、あわせて今回は奈良県立医科大学教育開発センターが所有されている画像装置「VRシステム」を活用して研修しました。
内容は、災害の定義、阪神淡路大震災から学ぶ教訓、CSCATTT(災害体制・医療支援)、災害と健康障害、避難所の現状と支援について学びました。また、トリアージのSTART法についてはVRで視聴し、グループワークでは避難所のレイアウト作成をしました。
受講生は「いざという時は、有資格者として何かの役には立ちたいと思いました。」「知らなかった用語を学び、VRでトリアージの実際が見られて、スピード・立ち位置・手技がわかりやすく良かった。」「写真や過去の教訓から、どのように変わったのかを現場に行かれた先生の話はとてもためになりました。」「避難生活の経験はありませんが、避難所のレイアウトなども考えられる良い機会になりました。」等の感想をいただきました。
奈良県は比較的自然災害が少ない地域ではありますが、予期せぬ災害現場では思うように行動出来ないことが多いと思います。知識を得ることで少しでもイメージが持てるようになり、有意義な講義となりました。
午後は、大和高田市立病院より緩和ケア認定看護師を講師に招き、看取り看護について講義をしていただきました。内容は、緩和ケアの意義、good deathの考え方、希望を支えるための対応、対象者の尊厳に配慮した終末期ケア、死亡直前期の兆候とよい看取りについてです。また講師の体験されたエピソードを聞きました。
受講生は「学生時代にも緩和ケアを学習はしましたが、忘れていた視点や当時学びとれなかったケア提供者側の心構えなどを確認できて、とてもためになる学習時間になりました。」「とても貴重な話が沢山聞け、また一言では言い表せない奥深さを感じる分野だなと思いました。」「本人だけでなく、家族にとっても悔いのないような時間を過ごすためのケアが看取りケアなのだと感じました。」等の感想をいただきました。看取りの現場では、患者さんの質問に即答できないことも多くありますが、患者さんが自身の思いを吐き出せる場を提供し、その気持ちを否定せず受け止めることが大切であると再認識する機会となりました。
(奈良県ナースセンター)