ごあいさつ

人生100年時代を迎え、どのような健康状態でも、その人らしく暮らしていける社会のために
 ~いのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護~ 日本看護協会 看護の将来ビジョンより一部抜粋

公益社団法人奈良県看護協会会長

奈良県看護協会

会長 飯尾美和

 奈良県看護協会会員の皆さまには、平素から看護協会事業の運営にご理解とご協力を賜り、感謝申し上げます。併せて新型コロナウイルス感染症は5類に移行しましたが、3年以上に及ぶ対応の最前線で尽力していただきました看護職及び、すべての医療従事者の皆様に心から敬意を表し感謝を申し上げます。
 奈良県看護協会は「県民の健康で幸福な生活の実現に貢献する」という使命のもと、重点事業に取り組んでいます。
 2022年度の重点事業では、特に新型コロナウイルス感染症対応看護職員人材調整事業で、県内・県外への派遣要請時における派遣調整体制の整備、および、新型コロナウイルス感染症に対応するための看護職員への重症患者対応研修等を実施いたしました。
 また、 国家公務員医療職俸給表(三)の見直しを契機とした、看護職の処遇改善推進のために、看護職員の処遇改善キャンペーンを実施し、「看護職員の賃金制度の抜本的見直しに関する緊急勉強会」を開催いたしました。さらに、看護職が働き続けられる勤務環境改善への支援事業にも取り組んでいます。
 少子化による急速な人口減少と高齢者人口がピークに達する2040年に向けて、県民の健康と生活を支えていくために、保健医療ニーズを見極めた看護提供体制のあり方や、看護人材の確保と育成などが最も重要な課題となります。
 重点事業の取り組みのスパンは3カ年とし、2023年度は2年目として、2022年度の事業を踏襲しつつ展開していきます。また、2024年度から始まる第8次保健医療計画には、5疾病6事業に新興感染症が追加され、平時からの体制を含めて危機管理体制の強化が推進されています。改正医療法等に基づく災害・新興感染症対応の災害支援ナース養成や、新たな応援派遣体制の構築など、看護支援活動の仕組みに応じた看護人材の育成・確保の充実に努めてまいります。引き続き、看護職員の処遇改善に向けた取り組みの推進や看護職が働き続けられる勤務環境改善への支援にも取り組んでまいります。
 地域を支える看護職には、益々、多くの期待と役割が求められています。多様な健康課 題解決に向けた「看護のチカラ」を発揮するためには、各職能による専門性の高い知識と技術、職種間同士の円滑な協働・連携の推進が重要となります。いきいきと働き続けられること、知行合一を実践する職場環境づくりのために、さらに多くの看護職の方に会員となっていただき、会員の皆様と共に真摯に積極的に成果を上げるよう取り組んでまいります。  引き続き、ご支援・ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

令和5年7月

【2023(令和5)年度の重点事業】

  1. 1.全世代を支える看護機能の強化
    1. 1-1 看護提供体制の推進
    2. 1-2 地域における健康療養支援体制の推進
    3. 1-3 地域における看護職の確保と活躍推進
  2. 2.専門職としてのキャリア継続支援
    1. 2-1 看護職の働き方改革の推進
    2. 2-2 看護職のキャリア構築支援
    3. 2-3 看護職の生涯学習支援体制の構築
  3. 3.地域を支える看護職の裁量発揮
    1. 3-1 看護職の専門性の発揮に資するタスクシフト/シェアに関する事業の推進
  4. 4.地域の健康危機管理体制の構築
    1. 4-1 新型コロナウイルス感染症への対応
    2. 4-2 感染症のパンデミック及び災害時の看護支援活動に関する事業